関節リウマチの患者数は、日本では70万人ほどという話があります。
患者の総数については60万とも100万とも、
はたまた35万とも記述されていて、
その文献の出された時期や考え方で違いがあるのでしょうか。
この70万という数が多いのか少ないのか。
私自身も関節リウマチと診断されて、
いろいろと調べてどういうものなのかを知りました。
それまでは「痛いらしい」「治らないらしい」というくらいの情報しかなくて、
身近に患者さんがいないと知る機会も少ないのかも、と思っています。
友人知人を思い浮かべても、恩師に1人。
母と話をしていて、私が子供のころに近所にいた人が1人。
ごく最近、叔父と話していたら義叔母(つまり叔父の妻)が。
この3人しかいませんでした。
多分、多くの人がその詳しいところを知らないと思います。
知らないから、説明しないと理解してもらえない。
1回くらいの説明では説明しきれないし、覚えてももらえないと思います。
痛いらしい、という私のかつての知識。
確かに痛いです。でも、思っていたものとは違いました。
痛んだり、痛みが消えたり、またすぐ出たり、です。
少し関節に負担をかけると、すぐに痛みが出てきます。
実に厄介なやつ、という感じです。
筆記具で字を書くのも痛くて無理と想像するでしょうか。
お箸も使えないなんて想像できるでしょうか。
ハンドクリームのふたですら、ましてペットボトルのふたなんて、
すごく指に過酷な作業になる日があるのです。
本を手に持って読んでいるだけで、痛みが出るとか、
買い物袋を手に持つのがつらいとか、
パン屋さんのトングが指に負担だし、片手でトレーを持つのも大変、とか。
ここに自分で列挙しているだけで、
こんな小さい作業や動作がままならないことがあるのか、と
改めてその難敵ぶりに驚いてしまいます。
もし、職場や家庭ででそんなことを理解してもらえないとしたら、
それは大変な思いをすることになります。
小さいものの積み重ねであるからこそ、
日々の生活の中で辛いことがたくさんあるという感じなのです。
今、こうしてPCで文章を書いていますが、
体調によっては入力の動作やマウスを使うことも痛いです。
そして、私の抱えている痛みよりももっと強い痛みと付き合っている患者さんも
きっとたくさんいらっしゃるだろうと思います。
本当にそれぞれの患者さんで抱えている症状も違うと思うのです。
だからこそ、説明も難しいと言えるでしょう。
私のここに書いている情報は、あくまで私のケースです。
そして、痛いとかそういうことだけではなくて、
表現に難しいだるさが難敵です。
疲れやすかったり、朝飽きられなかったり、と種類もいろいろで。
怠けているのではないけれど、そう誤解されかねないと思います。
治らないらしい、ということについては今も同じとも言えますが、
「寛解」という言葉を使い、症状が出ないで落ち着いた状態を
治療の目標地点をしているという意味では、少し感じが違います。
沢山のリウマチ仲間さんがいることを知りました。
そして、世の中には情報がまだ少ないとも感じました。
少しでも多くの人に患者の実際の生活を垣間見てもらいたいです。
そのために、少しずつでも書き続けていきたいと思います。