今週のお題「こぼしたもの」
結婚してしばらくして、
いろいろなことが気になりました。
自分の思考の癖とか、
言葉の受け取り方とか、
そんな人間関係でのことでした。
夫はとても素直な感覚の人です。
基本的に深読みはせず、
言葉の裏なんて多分考えないでしょう。
だから非常に分かりやすく暮らしています。
平和に見えます。
私は子供のころから言葉の裏読みをしていました。
言葉なんてあまり信用できない気がしていました。
大人なんて平気でうそをつくし、
相反することを言い始めたりする、と。
誉め言葉の意図が嫌味だったり、
そういう面倒な人が多い環境でした。
加えて兄弟はなく、大人に囲まれた暮らしでした。
私の手からこぼれ落ちていったもの。
それは子供らしい素直な感性と、
安心して日々を過ごせるという感覚です。
子供時代に、それらはとても大事だと思います。
こぼれていったものはもう取り返せません。
でも、失ったものに気が付いて注意を向け始めたら、
それは完全には戻らないけれど、
自分の困った思考回路を
自己修正していけるのではないかと思います。
自分で毎日を苦しくしていたことを知れば、
それはなかなかに困難なことではありますが、
少しずつ、一進一退を繰り返しつつでも、
前に進んでいけるのだと思います。
そうであってほしいと願っています。